INTERVIEW

精神医療を取り巻く環境も日々変化していく中で、「患者主体の人として関わる医療」とはどのようにして生まれ、どう進化を遂げてきたのでしょうか。病院長をはじめ各スタッフに聞いてみました。
(interviewer:玉城ちはるさん)

動画内の情報・掲載写真は2018年時点のものです

病院長・理事長 村上 忠

現状に留まらず常に改革と実行を意識するという
三枚橋病院の意思を今に受け継いでいる

「すべての病棟から鍵をなくし、開放的な環境で治療しよう」というコンセプトで初代病院長の石川信義(いしかわのぶよし)が作ったのが三枚橋病院です。創業当時、「開かれた病棟」というのはとても画期的だったと聞いています。当初は全開放だったのですが、現在は最小限に留めたいと考えています。
しかし、例え閉鎖病棟であっても、できる限り開放的に過ごして頂きたいですし、不必要な隔離をしない等、これからの時代に合わせて患者さんにとって良い医療を提供していくというのが当院の考えです。
私は統合失調症の患者さんには持続性注射剤(LAI)が有効だと考えて治療に取り組んでいますので、そのような治験を集めたいという事であれば豊富な症例もあります。
一方で、電気けいれん療法や認知行動療法、児童思春期等、当院で今出来ていないこともございます。そのため、新しい事を始めたい先生にはご自分の得意分野を立ち上げて頂きたいと思っています。
また、多くの病院がやっている事とは違った、新しいアプローチを考えているような先生方に来て頂くことが、病院にとってプラスになるのではないかとも考えています。 このように、臨床現場を中心に医療に意欲的に取り組んで下さる方に、働きやすくて魅力的な職場でありたいと考えています。

名誉理事長 檀原 暢

群馬県下の救急を担っているため症例が豊富
指定医も問題なく取得できると思います

精神科の関わる領域はますます広がっています。
昨今クリニックがこれだけ流行っていても精神科の医療の根幹は急性期治療だと思っています。今日発症している人にどう対応するか、365日1日24時間完全にオープンでやっていくというのが私は医療の原点だと考えます。三枚橋病院で培われてきた開放化や自由化など基本的なところは堅持しつつ急性期にも対応しているということが三枚橋の特徴です。
また病院そのものが同族経営ではないという所が、新しく来た人が自由に色々な事に挑戦できるという素地となっています。病院内の大きな決定事項も決してトップダウンではなく、みんなで決めています。

副院長 花岡 直木

医者となったからには生涯勉強して学ぶべき事があり、
精神科においてもそれは同じだと思います

もともと三枚橋病院はおもしろい病院だと聞いていました。
精神科病院特有の物々しい雰囲気はなく、看護師さんはエプロンをし、その横で患者さんは椅子に寝そべり新聞を読んでいる。鍵はかけなくとも抜け出す患者さんはいない。 患者さんをひとりの人間として扱っている点が他の精神科病院と大きく違うところでした。
理事長自身が患者さん本人の声を聞き続けてきました。医師も同様に患者さんの意思をしっかりと耳を傾けるようにしています。
三枚橋病院での勤務は決して楽なものではないですが、医者として患者さんから学ぶことは無限にありますし、精神科医療を臨床の現場でしっかり学びたいという意欲があれば、バックアップできると思います。

耳鼻咽喉科医師 村上 由華

出産を考える女性医師、育児をされている先生方に
とって安心できる職場環境だと感じています

育児と仕事の両立として難しかった事として、勤務日の子供の突然の熱が挙げられます。実家が近くになくて頼ることができなかったので、困っていたところ、「病院に連れてきてもいいよ」と声をかけて頂いて、子供と一緒に出勤したことがあります。点滴室で子供に点滴をしながら仕事をしたり、ベビーシッターさんを呼んで当直室で面倒を見て頂いた事もありました。出産を考える女性医師、育児をされている先生方にとって安心できる病院です。
また、精神科病院は単科であることが多いために精神科の先生が他科の事を一生懸命フォローしようとしていらっしゃる中、内科や耳鼻咽喉科などの専門的な知識をもっている医師が、病棟や外来で患者さんを診る事で早く病気を見つけてあげられると思っています。更に、ここで精神科について学べるため、患者さんの普段の様子に敏感に気付く事が出来るようになったりと、とても良い経験になっていると思います。

コメディカルスタッフ

専門性をもって患者さんに対応しているコメディカルの
スタッフにも仕事のやりがいなど色々伺ってみました

スーパー救急2病棟 看護師 馬場さん

分からない事があれば先生が親身に相談に乗って頂けて、丁寧に教えて頂けますので、良いコミュニケーションがとれていると思います。自分の関わりで、患者さんの笑顔や会話が増える事がやりがいであり喜びです。

スーパー救急2病棟 看護師 斎藤さん

救急で精神運動興奮状態や幻覚妄想が多い状態で来られた患者さんが徐々に改善していき最後には笑顔で退院される時に一番やりがいを感じてます。自身の知識や技術は不足してますので先生方にお尋ねする事もありますが、わかりやすく教えて頂けるので有難く思っています。

医療連携室 精神保健福祉士 川口さん

受診から福祉の外来相談窓口を担当しています。私達コメディカルが初診・入院・退院対応などをチームで患者さんの個別対応にあたっています。出来る限り先生方の負担を少なくするべく、私達コメディカルがより専門性を発揮できるように心がけています。

作業療法課 作業療法士 清村さん

三枚橋病院では入院と外来部門が連携したリハビリテーションが出来ています。先生方にもリハビリテーションに理解頂いており、いろいろ相談にのって頂く事もあります。リハビリテーションに興味のある先生に来て頂けると私達も嬉しいです。
動画内の情報・掲載写真は2018年時点のものです

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